ポリフェノール
ポリフェノールとは、光合成によって出来た植物の色素や苦味成分です。地球上の殆どの植物に含まれている物質で、人体に悪影響を及ぼす活性酸素を除去する抗酸化力を持つものです。
人間を含めた生物が、呼吸によって体内に摂り入れた酸素のうち、約2%は「活性酸素」となります。
ポリフェノールはどんなに多く摂取しても、効き目が2~3時間しか持続しません。そのため、ポリフェノールは様々な食品を上手く利用して、地道にコツコツ補給することが肝心です。
◆ポリフェノール含有量ベスト5◆
野菜の部 | 果物の部 | 加工品の部 | |
---|---|---|---|
1 | 春菊 | バナナ | 赤ワイン |
2 | れんこん | マンゴー | 納豆 |
3 | ししとう | ブルーベリー | ミルクチョコレート |
4 | さつまいも | ぶどう | 日本茶 |
5 | ブロッコリー | りんご | コーヒー |
より効率よくポリフェノール摂るためのケース・スタデイ
朝はコーヒーそれともお茶
コーヒーにはクロロゲン酸が含まれていますし、お茶にはカテキンが含まれていますから、どちらを飲んでもポリフェノールは摂れますが、朝食のドリンクとしては「お茶」が賢い選択です。
その理由は、お茶のカテキンは、他のポリフェノールに比べて吸収が非常に早いという特性があるからです。
紅茶にはミルクを入れるか、レモンを入れるか
お茶に含まれるカテキンは牛乳と組み合わせると、効力を失ってしまうという弱点があります。
よって、紅茶をミルクテイにすると、ポリフェノールの効果は半減します。
逆に「紅茶にレモン」はポリフェノール・パワーを倍増するベストな組み合わせといえます。
大根は葉も使うか、葉は捨てて根だけ使うか
大根の葉と根のポリフェノールを測定してみると、葉は根の倍以上のポリフェノールを含んでいることがわかります。
野菜は生と煮るのとどちらがよい
生より煮たほうがより効果的にポリフェノールを摂取することが出来ます。
食事の時にはビール・それとも水
アルコールには、ポリフェノールの溶解性を高める働きがあるので、食事と一緒に飲むと、ポリフェノールの腸管での吸収率が高まります。
代表的なポリフェノール
<フラボノイド>
カテキン
ワイン、リンゴ、ブルーベリー、茶に多く含まれる。殺菌作用を始め、血中コレステロールを低下させたり、高血圧を予防したりといった効果がある。
アントシアニン
ブドウの実皮やムラサキイモ、ブルーベリーなどの赤紫色をした果実に多く含まれている色素成分。肝機能の向上を助け、疲れ目の解消などにも効果的といわれる。
タンニン
茶、赤ワイン、柿、バナナなどに含まれる渋味成分。カテキン同様、殺菌効果がある。
ルチン
ビタミンPの一種で、ソバに含まれる。
イソフラボン
大豆や大豆加工商品(豆腐、納豆など)、葛、葛粉などに含まれる。エストロゲンと同様の働きをするため、アンチエイジングなどの視点から着目されている。
<フェノール酸>
クロロゲン酸
コーヒーに多く含まれる。消化器、代謝性疾患を改善する作用がある。
エラグ酸
イチゴなどに含まれるポリフェノール。美白効果があり、化粧品に多用されている。
リグナン
ゴマに多く含まれる。セサミンもこの一種。
クルクミン
ウコンに多く含まれる。
クマリン
サクラの葉、パセリ、モモ、柑橘類に多く含まれる。甘い香りのもと。軽油識別剤として、灯油およびA重油に添加される。