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発酵トピックス

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梅干知恵袋

漬物の話

梅のチカラ
古くから知られている梅の力を、ズバリお教えいたします。
★ 乗り物酔い
梅干を丸ごと食べます。
★ 二日酔い
梅干を茶碗に入れ熱いお茶を注ぎ、果肉をつぶして飲みます。
★ 風邪で熱があるとき
お茶碗にちぎった梅肉とおろし生姜を加え、熱湯を注いで飲みます。
梅干の下熱作用としょうがの発汗作用や咳止め作用は、風邪の症状改善に効果が望めます。
★ 口臭予防
梅干をそのまま食べます。
★ 頭痛や歯痛
梅干には鎮痛作用や消炎作用、血行を良くするなど様々な働きがあるので、梅干で湿布する療法は肩こり、神経痛、打撲傷、捻挫などにも効く伝えられてきました。
★ 夏バテや食欲不振
梅干には体の機能を活発にする働きがあり、また唾液や胃液の分泌を促して食欲増進させる働きもあります。

梅の品種

梅の種類には、関東に多く見られる白加賀を始め、紀州の南高、豊後、曙、養老、古城、長束、藤五郎、甲州最小など様々で、その品種は300種以上と言われます。
気候、風土により、果肉や皮の厚さ酸味などが微妙に異なるのですが、概して温暖地方の梅は皮が薄く、寒冷地方は固めです。また酸味は関西系の梅は強く、関東以北の物は弱めです。

★白加賀

東北南部や関東地方を中心に栽培され、最もポピュラーな品種。やや大き目の中粒で梅干しに向きます。

★甲州最小

大きさは普通の梅干しの種位で、小梅の代表品種。小粒ながら形が良く淡緑色をしています。小梅のカリカリ漬けに最適です。

★豊後

杏との交雑種で粒が大きいのが特徴。東北から九州の広い地域で栽培されています。

★南高

和歌山県の南部梅林で、栽培されています。鉱山脈からなる、この地方の土質が梅の栽培に適している。果肉は厚く、粒もやや大き目です。

★古城

和歌山県で多く栽培されている。肉厚で種が小さく、青梅の一級品として人気があります。梅酒作りに最適です。

★長束

愛知県に多い品種。梅干し用として広く利用されている。

★藤五郎

北陸地方の品種。大きさは中粒で、どちらかと言えば梅干し向きです。

★養老

福島・群馬・岩手に多く栽培されるやや大きな梅。梅干しに利用。

梅の成分

私たちの体は、酸性とアルカリ性のバランスが取れてこそ、健康を維持できます。しかし肉料理・天ぷら・寿司・パスタ・お酒・ケーキなど美味しいと思うものは、たいていが酸性です。アルカリ食品はというと、野菜・くだもの・海藻・こんにゃくなど、どちらかといえば地味な食品が多いのです。だから、うっかりしていると、つい酸性に偏ってしまいます。
血液の酸性化は、老化が始まる、疲れやすくなる、風邪を引きやすくなる、肌が荒れる、などという症状を引きお越します。
そこで梅干の出番です。梅干はミネラルをたっぷり含んでいて、血液のアルカリ度を保つアルカリ性食品です。梅を1日1粒食べることは、健康な体を維持することを手助けするのです。

梅干の効用

1.唾液の分泌を促進

梅の栄養価値は果実の中でも優れており、たんぱく質や脂質が多く、カルシウム、リン、鉄などのミネラル(無機質)や、ビタミンA・Cも含んでいます。成分には糖類は極めて少なく、その多くはリンゴ酸やクエン酸などの有機酸です。梅の成熟に従い、リンゴ酸が減少してクエン酸が増加してゆき、酸味の主成分となります。
この主成分であるクエン酸は、持ち味の「爽やかさ」で食欲を増進させるばかりでなく、その酸味によって唾液や胃液、その他の消化酵素の分泌を高めて消化吸収を助け、さらに胃腸の蠕動運動を活発にして便通をよくします。
また、梅にはピクリン酸が微量に入っており、これが腸の働きを活発にして便秘の解消に役立ちます。唾液の中には若返りのホルモンといわれるパロチンがたっぷりと含まれています。

2.疲労回復

梅を食べると、上記のミネラル質などによって、新陳代謝が活性化され、疲労の回復にも役にたちます。また、梅干しには薬効があり、鎮咳・解熱・利尿・健胃・解毒・精神安定などに効果があると言われています。

3.強い殺菌力 クレーブルサイクル クエン酸の効用

クレーブルサイクルとは、食物として摂取した糖質や脂質などのエネルギー源が、体内で消化されて焦性ブドウ糖になり、クエン酸→アコニット酸→イソクエン酸→オギザロコハク酸→アルファケト・グルタル酸→コハク酸→ファール酸→リンゴ酸→オキザロ酢酸に。このオキザロ酢酸が新たに生じた焦性ブドウ糖に反応して再びクエン酸にと、いくつもの酸に変化しながら焦性ブドウ糖を酸化分解し、エネルギーとして放出される回路(サイクル)のことです。
この循環がスムーズに行かないと、体内に乳酸が生じ、疲労しやすくなったり、肩こりや筋肉痛の原因ともなるのですが、この働きを促進するための潤滑油となるのが、梅干しの強い酸味(約4%)の主体であるクエン酸(他にはリンゴ酸・フマール酸が含まれています)で、疲労回復に大いに役立つとともに、整腸や食欲増進・防腐・殺菌作用もあるといわれています。

4.胃を酒から守る

梅に含有されるミネラルもまた、体内において重要な役割を果たします。
私たちの体は酸性とアルカリ性のバランスがとれてこそ、健康を維持することができるわけですが、血液のアルカリ度を保つミネラルをたっぷり含んだ梅干しを食べることは、健康管理の上でも、非常に好ましいことです。
肉や魚、特にお酒を飲むと体が酸性になりますので、梅干しを食べることによって(アルカリ性を摂ること)で中和され健康な体を保つことができます。

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