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コレステロール

雑学

コレステロールとは、身体の脂質の10%をリン脂質と共に占めるものです。では残りの90%はというと、これは中性脂肪が占めています。

◆◆  コレステロールの体内での役割 ◆◆
細胞を包み込む細胞膜を作り出します。
筋肉を作るホルモンの原材料。
栄養分を分解します。
栄養を吸収する胆汁酸の原材料。

以上のように、人間の身体にとってはなくてはならないものなのです。

コレステロールには、善玉と悪玉の二種類があります。
悪玉は、コレステロールを体内に供給する役割をしていますが、増加してくると血管に溜まって、動脈硬化を進行させてしまいます。
一方の善玉は、体内に蓄積されたコレステロールを排出し、動脈硬化を予防します。
コレステロールは、肝臓で作られるもの、そして日々摂取する食物からの二箇所の出所があります。

肝臓でコレステロールを過剰に生産してしまうことが、動脈硬化を引き起こす最大にして最悪の原因であることが明らかになりました。
ここで活躍するのが、善玉コレステロール(HDL)。動脈硬化に気づいたHDLは、血管に溜まった悪玉コレステロール(LDL)を、自分の船に積んで肝臓へ運んでいきます。

コレステロールそのものが悪いわけではなく、この善玉と悪玉をバランスよく保つことこそが、身体にとって大切なことなのです。
青魚や赤身の魚、サケの皮などに多く含まれる脂肪酸、DHAとEPAには、共に悪玉を減らし、善玉を増やす働きがあります。この二つの成分を効果的に摂るための調理法は、脂肪分を外に逃がさない刺身が最適です。煮物にする場合には、煮汁ごと食べるのが理想です。

次にオレイン酸ですが、これはオリーブ油などに多く含まれる単価不飽和脂肪酸のことです。LDLを肝臓に取り込むのを促進する役割を持っているため、LDLが血中で浮遊し続けるのを防いでくれます。

◆◆  肝機能をアップする、タウリン・アルギン酸  ◆◆
肝臓がタフでないと、悪玉に勝つことは出来ません。肝臓の機能が低下すると、コレステロールは処理できなくなり、血液中に溜まる一方になってしまいます。

タウリンとは、タンパク質を構成するアミノ酸の一種で、肝機能をアップさせ、コレステロール処理能力を高める働きを持っています。
イカ・ホタテ・貝類・エビに多く含まれています。

アルギン酸は小腸内で胆汁酸に吸着し、不要になった胆汁酸を体外に排出します。このアルギン酸は食物繊維の一種で海藻類に多く含まれています。